今回の本はこちら。
●書名・・・なんでお店が儲からないのかを僕が解決する
●著者・・・堀江 貴文
ホリエモンこと堀江貴文さんによる、世のレストランや飲食店の経営についての本です。
一年のうちほぼ365日外食する(!)堀江さんの目から見て、現在の飲食店の多くは味が良くても経営的に気になることが多いそうです。
そして実際、競争の激しい飲食業界では店が数年生き残るのも難しい状態。
しかし多くの場合では、ちょっとした工夫でそんな状況を改善することができるのです。
例えば、料金の支払いについて。
堀江さんは、クレジットカードでの支払いができない店が非常に気になるそう。
なるべく現金を持ち歩きたくない堀江さんとしては単純に面倒なのでしょうが、古くからある店ほど使えない場合が多そうです。
カード会社に手数料を取られたり導入がめんどくさいと嫌がるお店は多いようなのですが、その解決策がすごい。
「スマホに付けるカードリーダー」を使った、Squareというサービス。
サイトからアカウントを作りカードリーダーをスマホに取り付けることで、そのスマホがPOSレジの機能を果たすようになるのです。
つまり、スマホとそのリーダーがあればお客さんはカードでの支払いができるようになり、店側もお客さんの情報等をスマホでまとめることができるのです。
このサービス、飲食店だけじゃなく他のあらゆる業態で利用できますね。
僕のいる演劇業界、特に小劇場界なんかはぜひ導入するべきです。
自分で出演しても観に行っても、小劇場の受付でカードOKなところなんて聞いたことないしそもそも注意書きもしないくらい「現金が前提」になっているように思います。
これは各公演がかなり小規模なのもあり、また受付のスタッフが主宰団体の人間でない場合も多いのでこういう状況なのだと思いますが…
しかし現金のみだと計算間違いも起きますし、釣銭の用意も結構大変です。
お店なら釣銭は多めに用意してもまた翌日も営業しているので使えますが、舞台の公演は千穐楽が終われば片付けなければなりませんから釣銭もさほど余裕をもって用意することができません。
ここにカード決済を導入すれば、受付もスムーズになるしお客さんも変に気を遣わなくて楽なんじゃないかな…
前売りとかでも利用できたらチケットの販売率も上がるかもしれないし。
(ちなみに本の中では「コンビニで買える」と書いてあるのですが、いろいろサービス内容も変わっているようで2017年7月現在公式サイトの他ではAmazon等のネット通販や一部の家電量販店での扱いのみとなっているようなので導入する場合は確認が必要です)
このように、この本に書かれた内容は他業種でもかなり広範囲で応用が利きます。
本の後半では飲食店の経営者からの質問に堀江さんが答える形で様々な相談に乗っています。
これもまた面白い内容が多く、一瞬経営者側の質問にも「そうだよねぇ」と賛同しそうになるのですが、堀江さんはそのことごとくに自分なりの回答を持っています。
それらを読むと、質問している経営者たち同様いかに自分の頭が凝り固まっているのか痛感して反省してしまうほどです。
また巻末には堀江さんが運営する飲食店のキュレーションサイト「TERIYAKI」に堀江さん自身が寄稿した、つまり「美味しい」と認めたレストランのリストが457店も載っています。
正直、いくら「食」が好きだからと言ってなぜこんな本を出したのかと思っていたのですが、その動機は単純にして強力でした。
美味しいお店に長く続いてほしい。
そういうことなのだと思います。
ただ経営がイマイチだからと文句を言っているのではなく、生き残ってほしいからこそ気になることが山とある。
この本は、堀江さんの「食」に対する、そしておいしいお店に対する愛がいっぱい詰まった一冊なのです。
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